超音波ガイド下神経ブロック法ポケットマニュアル 改訂第2版
編集 | 小松 徹・佐藤 裕・白神豪太郎・廣田和美 |
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ISBN | 978-4-7719-0447-7 |
発行年 | 2015年 |
判型 | A5 |
ページ数 | 210ページ |
本体価格 | 3,800円(税抜き) |
電子版 | あり |
M2Plus<電子版>
超音波ガイド下神経ブロック法は飛躍的に進歩するとともに,超音波機器はさらに発展しつづけました!
医療におけるQOLの向上が求められる中で,周術期管理および疼痛治療の重要性が認識されてきた。特に,急性期術後疼痛管理が周術期QOLさらに術後長期にわたるQOLに重要な役害を果たすことが知られてきた。術中意識がなくても“痛み(侵害刺激)を感じており”術後の疼痛域値が低下する。 そのため,侵害刺激を遮断するために脚光を浴びたのは,超音波ガイド下神経ブロック法を中心にしたマルチモーダル麻酔法である。
術後急性期疼痛は術後の遷延性疼痛の重要な因子である。また疼痛は術直後の“興奮”“護妄”因子であり,術後“興奮”“譴妄”は術後認知機能障害と関連している。つまり“術後急性期疼痛を制御しなければ”術後患者の多くはWHOのいう肉体的にも精神的にも,そして社会的にもすべてが満たされた状態の健康には戻れない。
初版出版以来,超音波ガイド下神経ブロック法は飛躍的に進歩するとともに,超音波機器はさらに発展しつづけた。そしてこのたび,これらの進歩を盛り込んだ「超音波ガイド下神経ブロック法マニュアル改訂第2版」を出版することとなった。改訂版の出版により,さらに多くの麻酔科医が麻酔法の重要な手技として神経ブロックを施行するようになると確信する。 (序文より抜粋)
I 超音波ガイド下神経ブロックの基礎(佐藤 裕) |
II 各 論 |
1 上肢ブロック |
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1 解 剖(佐藤 裕) 2 斜角筋間アプローチ★(森本康裕) 3 鎖骨上アプローチ★(堀田訓久) 4 鎖骨下アプローチ★★(林 英明) 5 腋窩アプローチ★(北山眞任) 6 浅頸神経叢ブロック★(臼井要介) 7 尺骨神経ブロック★★(佐藤 裕) |
2 体幹部ブロック |
1 腹壁の解剖(北山眞任) 2 腹直筋鞘ブロック★(武田敏宏,白神豪太郎) 3 腹横筋膜面ブロック★(柴田康之) 4 腸骨下腹・腸骨鼠径神経ブロック★(北山眞任) 5 胸部傍脊椎ブロックと解剖★★★(柴田康之) |
3 下肢ブロック |
A.腰神経叢ブロック 1 解 剖(柴田康之) 2 大腿神経ブロック★(藤原祥裕) 3 伏在神経ブロック★(藤原祥裕) 4 腸骨筋膜下ブロック★(柴田康之) 5 外側大腿皮神経ブロック★(柴田康之) 6 腰神経叢ブロック(大腰筋筋溝ブロック)★★★(柴田康之) 7 閉鎖神経ブロック★★(佐藤 裕) B.坐骨神経ブロック 1 解 剖-中本達夫) 2 膝窩アプローチ★★(横川直美,中本達夫) 3 殿下部アプローチ★★★(中本達夫) 4 前方アプローチ★★★(藤原祥裕) 5 傍仙骨アプローチ★★★(中本達夫) |
4 硬膜外ブロックと脊髄くも膜下ブロック |
1 硬膜外ブロックと脊髄くも膜下ブロック★★★(山内正憲,大西詠子) 2 仙骨硬膜外ブロック★★(山内正憲,大西詠子) |
文献 |
<超音波ガイド下神経ブロック習得の指標> ★ :リニア型プローブ(38mm,25mmなど)7-14MHzの使用を推奨 基本的ブロック.このブロック法を,指導医の監督の下で10例程度施行し,その後自立して30例以上施行する.基本的な超音波解剖を理解し,細い神経線維や体壁の層構成を識別する経験を積んでから★★へ進むことが望ましい. ★★ :同上のプローブを用いたレスキューブロックが主な適応 ★★★:コンベクス型プローブ3-5MHzの使用を推奨 標的深度が3cmより深い場合が多い.★,★★のブロックに習熟したのち,当該ブロックの多い施設で指導医の監督の下で訓練を受けることを推奨する.★の数で難易度を示す:易(★)→難(★★★) |