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電子麻酔学

定価6,500円
ISBN4-7719-0143-0

【書籍名】電子麻酔学
【品番コード】00143
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本書『電子麻酔学』は,元来フロッピィによって出版されたものです。1993年の第40回日本麻酔学会総会で発表され,フリーソフトウェアとして登録され,さらに同じ年の夏には朝日新聞社のモダーンメディシン(現在の“メディカル朝日”)に紹介されて,『電子版麻酔学教科書』として広く知られるようになりました。

その後,「書籍版を出版して欲しい」という要望がありましたので,全面的に改訂し,さらにフロッピィを付録として書籍版を出すことに決めました。

書籍になっている部分はフロッピィの約2/5です。標準的な記載の部分を採用しています。電子版の特徴である自由な,見方によっては著者の勝手な,考えや意見は載せていない部分が多いと思います。ですから,やや平凡な教科書に仕上がっています。特異な面に興味を抱かれる方は,是非フロッピィの方を眺めてみて下さい。

フロッピィ付きの書籍は,コンピュータ関係のもの,数学・物理・化学などの領域では現在では珍しくありません。しかし,一般医学書としてははじめての例のようです。さいわい,本書はテキストデータが基本なので,MS-DOSの動くコンピュータならどれでも使用できます。3.5インチで1.2Mというフォーマットを採用しているので,NEC・富士通・東芝といった日本生まれの装置だけでなくて,IBM互換機つまりDOS/V装置でもドライブさえあえば直接使用できます。そのための便を考えて,512B/セクターというフォーマットを採用してあります。

書籍版の製作にあたっては,それなりに文章を検討し直しました。しかし,フロッピィを付録につけるという事情もあり,あまり厳密には修正しませんでした。たとえば,フロッピィに書いてある情報を参照すればわかることは,“参照してほしい”という表現を残している部分があります。

東京大学医学部麻酔学教室
諏訪邦夫

目次

第1章 術前と患者の評価 1

術前回診の意味 2
最低限患者に聴くべきこと 2
全身状態評価とASA分類 3
呼吸不全の評価と麻酔 4
喘息と麻酔 5
循環不全の評価と麻酔 7
腎障害の評価と麻酔 8
肝障害の評価と麻酔 9
電解質異常の評価と麻酔 10
水分と電解質必要量 11
浸透圧とその単位 12
内分泌疾患の評価と麻酔 13
箕血の評価と麻酔 14
糖尿病の評価と麻酔 15
肥満の評価と麻酔 16
意識障害の表現−3-3-9度法による意識状態の表現− 17
前投薬のやり方 18
摂食・飲水に関する注意18

第2章 麻酔一般 19

呼吸機能のパラメータと正常値 20
循環動態の正常値 21
麻酔の安全基準 22
麻酔器の基本構造 23
麻酔器呼吸回路 24
二酸化炭素吸収装置 25
気化器 26

第3章 麻酔法 27

気管内チューブのサイズ−マギルとフレンチ− 28
麻酔法の選択 29
麻酔薬の選択 30
全身麻酔と挿管直前になすべきこと 31
全身麻酔の導入法一標準的なやり方 31
全身麻酔の導入−1980年代末からの新しい方法 32
輪状軟骨の圧迫 32
経鼻挿管 33
麻酔時の肺酸素化能低下のメカニズム 34
全身麻酔のメカニズム 36

第4章 吸入麻酔法と吸入麻酔薬 37

麻酔深度とMAC(マック) 38
分配係数 41
吸入麻酔の導入速度を決める因子 42
吸入麻酔序論−MAC・摂取と分布・モデル・メカニズム 44
笑気ハロセン麻酔のやり方 48
緩速導入の秘訣 49
何故吸入麻酔薬か? 50
吸入麻酔のシミュレーション 52

第5章 静脈麻酔法と静脈麻酔薬 53

ニューロレプト麻酔 54
フェンタニールとは 55
モルヒネとは 56
ジアゼパムとは 57
ケタミンとは 58
チオペンタールとは 59
内因性オピエイトとオピエイト受容体 60
ナロキソン 61

第6章“半身麻酔”と局所麻酔 63

局所麻酔薬の化学と薬理学 64
メピバカイン 65
リドカイン 65
ブピバカイン 66
ヌペルカイン 67
局所麻酔薬中毒 68
脊椎麻酔と硬膜外麻酔の解剖学 69
脊椎麻酔のやり方と注意 70
脊椎麻酔の合併症と処置 71
サドルブロックとは 72
硬膜外麻酔のやり方と注意 73
硬膜外麻酔の薬の加え方 76
硬膜外麻酔の合併症と処置 77
仙骨麻酔(仙骨ブロック)とは 78
肋間神経ブロック 78
腕神経叢ブロック(腋窩ブロック) 79
静脈内局所麻酔薬注入ブロック(ビールブロック:ビーアブロック) 80

第7章 小児麻酔法 81

小児麻酔 82
小児麻酔は何が特殊か 82
術前の経口投与・飲水 83
小児の前投薬 83
気管内チューブの太さと長さ 84
小児の挿管 84
給湿 85
小児に用いる回路 86
小児の麻酔薬 87
筋弛緩薬と小児麻酔 88
小児の仙骨麻酔 89
体温の測定と管理 90
小児の輸液 91
小児の電解質 92

第8章 産科麻酔 93

産科麻酔 94
帝王切開の麻酔の基本 95
帝王切開麻酔:全麻 96
帝王切開麻酔:脊麻 97
帝王切開麻酔と出血 97
子宮による下大静脈圧迫の除去 98
アプガースコア 98

第9章 筋弛緩 99

筋弛緩薬 100
サクシニルコリン 101
ベクロニウム 102
パンクロ二ウム 103
dTc(クラーレ,d-ツボクラリン) 104
リバース 105

第10章 術中管理と各種薬物 107

呼吸器系合併症のある患者の麻酔 108
脊椎麻酔・硬膜外麻酔+鎮静薬では「麻酔回路で」酸素を与える 109
喘息患者の麻酔……一般的処理 110
麻酔と手術で何故Pao2が下がる
ハイポキシアのいろいろ 111
麻酔とハイポキシア 112
麻酔で血流の分布はどうなるか 113
手術開始前の血圧下降を避ける法 113
人工呼吸の循環動態 114
麻酔薬と脳血流,Pac02と脳血流 115
輸血の反応 116
輸血開始の決断点 116
異型輸血 117
信教上の輸血拒否 118
輸液のルーチン 120
輸液の基本一種類と使い分け 121
水中毒と麻酔−TURの麻酔 122
アトロピン 124
エフェドリン 125
ドパミン 126
ドブタミン 127
ニトログリセリン 128
ヘパリン 129
プロタミン 130

第11章 モニター 131

何故機器によるモニターが必要か 132
どのパラメータをモニターするか 133
モニターをどう考えるか 134
モニターの意義 134
心音聴取と食道聴診器 135
EKGモニター 136
血圧の測定 137
尿量モニター 137
気道内圧モニター 138
血液ガスの測定 138
Pao2が低いと何が起るか 139
パルスオキシメータ 140
アレンのテスト 141
体温のモニター 142
筋弛緩のモニター 142
伏臥位の覚醒患者の酸素投与とモニター 143
“患者をよくみろ”一監視・測定・モニターなしの麻酔は可能か− 144

第12章 麻酔合併症 145

事故の予測と準備 146
挿管困難の予測 146
カフのトラブル 148
喉頭痙攣 149
気管支痙攣 150
呼吸回路のはずれ 150
片肺挿管とその防止法 152
バッキング(怒噴反射) 152
遷延無呼吸 153
ショック 154
低血圧麻酔 155
術中利尿薬の使い方
ハロセン肝炎 157
誤飲とその処置159
事故と合併症:誤飲性肺炎 160
悪性高熱 161
ダントロレン 162

第13回 回復室 163

術後の問題と回復室 の役割 164
呼吸をしているか 165
回復室でのハイポキシア 166
術後鎮痛法 167
不穏と興奮 168
回復室の悪心・嘔吐 169
回復室を退出する条件は 170

第14章 鎮痛法とペインクリニック 171

ペインクリニックの概要と問題点の解説 172
硬膜外モルヒネによる鎮痛 174
星状神経節ブロック 175
PCA  176

第15章 救急蘇生 177

閉胸心マッサージ法 178
蘇生術のポイント 178
気管切開をあわててしない 179
アドレナリンとカルシウム 179
口移し法(呼気吹送法) 180
除細動 180
心蘇生に必要な装置 181
救急処置の訓練 181
蘇生の常備薬リスト 182
新しい心肺蘇生法一胸骨を引っ張る方法− 183
蘇生後の問題点 184
蘇生と混合静脈血Pco2 186
蘇生しないで下さい 187

第16章 エコロジー 189

院内感染 190
付 フロッピィの使用法 193
フロッピィ使用の方法と注意 194
実際の手順 195
おわリに

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