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痛みの診療

大阪大学
柴田政彦ほか 編著

B5判・350頁・本体価格:9000円・2000年
ISBN4-0224-0

【書籍名】痛みの診療
【品番コード】00224
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要旨

本書は,痛みを多面的にとらえ,総合的な診療を行うことを目指したものである。今後の痛みの診療を発展させるため,疼痛理論について最新の知識を網羅した。また痛みについては包括的な議論はできないが,今回便宜上,急性痛と慢性痛とに分類して論じやすくした。

目次

A.痛みの基礎

1.痛みの診療にあたっての心構え・柴田政彦/3

2.痛みの定義・ 柴田政彦/4

1.急性疼痛/4  
2.慢性疼痛/4

3.痛みの基礎知識

a.はじめに・柴田政彦/6
b.痛みの発生機序

1)侵害刺激の受容機構・福岡哲男/7   
1.侵害刺激の変換(transduction)/7  
2.発痛物質/9

参考:カプサイシン(capsaicin) 内田一郎/11

2)痛覚伝導路・西村光弘,柴田政彦/12    
1.一次ニューロン/12  
2.脊髄後角ニューロン/12  
3.脊髄上行路と視床/13    
4.痛覚伝達を担う神経伝達物質/14  
5.深部組織からの疼痛/15  
6.関連痛/15

3)痛覚伝達の調節機構・福岡哲男/16    
1.痛覚伝達の調節にかかわる脳の領域/16  
2.痛みの調節にかかわる伝達物質/17    
3.脳幹から脊髄への痛覚調節作用 /19

4)痛みの認知機構・小山哲男/22   
1.痛みの知覚的側面と情動的側面/22
2.痛みの認知と大脳皮質/22  
3.第一次体性感覚野/22    
4.第二次体性感覚野/22  
5.島/23  
6.前帯状回/23  
7.その他の領域/23    
8.lateral pain systemとmedial pain system/23

5)Pathological painのメカニズム・三木健司,柴田政彦/25   
1.侵害刺激に対する病的疼痛/25  
2.痛覚過敏/25  
3.中枢神経の感作現象/27   
4.神経因性疼痛における中枢神経系の可塑的変化/27  
5.病的疼痛の発生機序/28    
6.中枢神経の可塑的変化における細胞内伝達機構/29

 参考:疼痛とサイトカイン・阪上 学/34  c.痛みの心理反応  

1)痛みに対する心理的反応・中尾和久/38    
1.反応の3領域/38  
2.精神面での反応/38  
3.身体面での反応/39  
4.行動面での反応/39    
5.痛みへの反応の参照枠/39

 

2)Placeboによる鎮痛・小山哲男/42   
1.Placeboによる鎮痛の効力/42  
2.Placeboによる鎮痛のメカニズム/42  
3.Placeboの臨床応用/43

B.痛みの臨床

1.痛みの診断,評価法・柴田政彦/47

1.急性疼痛/47  
2.癌性疼痛/47  
3.非癌性慢性痛/48  
4.痛みを有する患者の診察/48

2.急性痛

 a.急性痛の原因疾患と鎮痛法・西内辰也/52    

はじめに/52  
1.頭痛/52  
2.胸痛/53  
3.腹痛/55

 b.術後痛・竹田 清/58    

1.術後痛とは/58  
2.術後痛の影響/58  
3.術後痛の修飾因子/58  
4.術後鎮痛の要点/59    
5.術後鎮痛の実際/60  
6.硬膜外鎮痛法と副作用/62  
7.術後鎮痛と早期離床/64

3.慢性疼痛

a.慢性疼痛の概念・真下 節,福井弥己郎,柴田政彦/66

1.慢性疼痛とは/66

b.慢性疼痛に関するトピックス・真下 節,福井弥己郎,柴田政彦/68

1.sympathetically maintained pain(SMP)/68  
2.先行鎮痛(preemptive analgesia)/68    
3.Loeserの痛みの多層性モデル/68  
4.疼痛障害/69

 c.慢性疼痛の精神的・社会的側面・真下 節,福井弥己郎/71    

1.慢性疼痛の精神的・心理的側面/71  
2.慢性疼痛の心理社会的発症機序/71  
3.慢性疼痛と社会/71

 d.慢性疼痛疾患・真下 節,福井弥己郎/73    

1.神経因性疼痛/73  
2.心因性疼痛(psychological pain)/73  
3.慢性痛の対処法/74

4.慢性疼痛の診断と治療

a.筋骨格系疼痛

1)頚部痛:整形外科医の立場から・岩崎幹季/75    
1.診察のポイント/76  
2.診断のポイント/76  
3.診断手順/77  
4.画像診断のポイント/80    
5.治療原則/82  
6.椎間板ヘルニアの退縮(regression)について/83

2)頚部痛:ペインクリニックの立場から・内田貴久/85   
1.診断の方針/85  
2.ペインクリニック診察上最低限必要な診察/85  
3.頚部痛の代表的原因疾患/88    
4.他科に紹介する疾患または時期/91

3)腰下肢痛:整形外科医の立場から・岩崎幹季/92   
1.診察のポイント/92  
2.診断のポイント/92  
3.診断手順/92  
4.画像診断のポイント/95    
5.治療原則/98  
6.手術療法/99  
7.椎間板ヘルニアの退縮(regression)について/101

4)腰下肢痛:ペインクリニックの立場から・内田貴久/102   
1.診断・ブロック治療の方針/102  
2.ペインクリニック診察上最低限必要な診察/102   
3.ブロック/107    
4.代表的疾患と治療(ペインクリニック的保存療法)/107  
5.他科に紹介する疾患または時期/109

  

5)肩の痛み・菅本一臣,春名優樹/111    
はじめに/111  
1.肩の疼痛性疾患の分類と特徴/111
2.診断/112  
3.代表的疾患のポイント/114

 b.頭痛・顔面痛   

1)頭痛・川口 哲/119    
1.機能性頭痛/119  
2.症候性頭痛/122

  

2)顔面痛・真下 節/124    
1.三叉神経痛(trigeminal neuralgia)/124  
2.舌咽神経痛(glossopharyngeal neuralgia)/127    
3.迷走神経痛および上喉頭神経痛(vagal and superior laryngeal neuralgia)/128    
4.非定型顔面痛(atypical facial neuralgia)/128  
5.Tolosa-Hunt症候群/130

c.自律神経の関与した難治性疼痛(complex regional pain syndrome : CRPS)・柴田政彦/131    

1.CRPS type I/131  
2.CRPS type II(カウザルギー)/134

d.求心路遮断性疼痛   

1)末梢神経損傷後疼痛・柴田政彦/136    
1.共通の症状/136  
2.痛みの特徴/136  
3.他覚症状/136  
4.心理的因子/137  
5.活動状況/137    
6.原因/137  
7.機序/137  
8.帯状疱疹と帯状疱疹後神経痛/138  
9.糖尿病性ニューロパシー/140    
10.末梢神経損傷後疼痛の治療/140

2)幻肢痛・柴田政彦/143   
1.定義/143
2.症状/143  
3.経過/143  
4.痛みに影響する因子/143  
5.断端部痛(stump pain)/143   
6.幻肢感覚/143  
7.精神心理学的側面/144  
8.発生機序/144  
9.治療/145  
10.予防/145

3)中枢神経系の障害による痛み(central pain)・柴田政彦/147
1.定義/147  
2.視床痛/147  
3.脊髄損傷後の疼痛/147  
4.症状/147  
5.障害部位/147 6.発生頻度/147  
7.神経学的所見/148  
8.検査所見/148  
9.診断/148  
10.病態/148  
11.治療/149

e.血流障害による痛み : peripheral vascular disease(PVD)・福井弥己郎/150

1.症状と診断/150  
2.ASO,TAOの治療/150

5.癌性疼痛・西嶌昌子,三嶋恭子,井上俊彦,出水 明,橋本典夫/153

a.緩和医療 153

はじめに/153  
1.日本の緩和医療の現状/153  
2.緩和医療の定義/153    
3.緩和医療における痛みの治療/154  
おわりに/155

b.薬物療法,WHO指針 156

1.鎮痛薬療法の原則/156  
2.鎮痛薬の種類と投与の実際/156

c.神経ブロック療法 162

はじめに/162  
1.癌性疼痛における神経ブロック療法の意義/162  
2.神経ブロックを決定する際の留意点/162    
3.神経ブロック療法の適応/163  
おわりに/164

d.放射線療法 166

はじめに/166  
1.骨転移の機序/166  
2.転移性骨腫瘍の放射線治療/166  
3.外部照射/166    
4.半身照射/168  
5.四肢骨転移の外科療法の術後照射/168  
6.アイソトープ療法/168  
おわりに/169

e.在宅医療 171

1.在宅医療の定義とその対象患者/171  
2.癌患者の在宅医療/171  
3.在宅での癌性疼痛管理/173    
4.在宅ホスピスケアの現状と課題/174

6.心因性の疼痛・中尾和久/175

1.精神科疾患に伴う痛み/175  
2.疼痛に伴う心因反応/180

7.痛みに対する薬物療法

 a.総論・真下 節/182    

1.急性痛と慢性痛に対する薬物療法/182  
2.疼痛治療薬の投与法/182  
3.これからの疼痛治療薬/183

 b.非ステロイド性抗炎症薬(nonsteroidal anti-inflammatory drugs : NSAIDs)・竹山栄子/185    

1.鎮痛作用機序/185  
2.副作用/186  
3.薬理動態/187  
4.他剤との相互作用/187

 c.麻薬性鎮痛薬・神保明依/188    

はじめに/188  
1.定義/188  
2.オピオイドの分類/188  
3.オピオイドの鎮痛機序/188    
4.薬物動態/189  
5.投与経路/190  
6.副作用/191  
7.オピオイドの効きにくい疼痛/193    
8.麻薬性鎮痛薬の問題点:非癌性慢性疼痛患者への使用/193

 d.抗痙攣薬,抗不整脈薬・橋本典夫/194    

はじめに/194  
1.鎮痛補助薬の選択/194  
2.抗痙攣薬の種類と使用法/194    
3.抗不整脈薬の種類と使用法/195

 e.抗うつ薬・下荒神 武/198    

1.抗うつ薬の種類と作用機序/198  
2.抗うつ薬の鎮痛作用/199  
3.抗うつ薬の副作用/200    
4.抗うつ薬の選択と使い方/201

f.鎮静薬,トランキライザー・西村信哉/203
参考:ケタミン・西村光弘/206
参考:α2アゴニスト・谷口 洋,林 行雄/207

8.神経ブロック療法

a.総論・福井弥己郎,清水唯男,吉矢生人/208

はじめに/208
1.診断的神経ブロック(diagnostic block,prognostic block)/208    
2.予防的神経ブロック(prophylactic block,preemptive analgesia)/209  
3.治療的神経ブロック(therapeutic block)/209    
4.神経ブロック療法に使用される薬剤と熱凝固法/210  
5.神経ブロック療法の安全指針/211

 b.硬膜外ブロック・後藤田弓子/215    

1.解剖/215  
2.適応/216  
3.禁忌/216  
4.手技/216  
5.副作用/218    
6.合併症/218  
7.仙骨ブロック/219

 c.硬膜外くも膜下オピオイド・後藤田弓子/221    

1.オピオイドの作用機序/221  
2.硬膜外投与,くも膜下投与の利点/221  
3.くも膜下投与の欠点/221    
4.オピオイドの選択と鎮痛効果/221  
5.投与法/221  
6.適応/222   
7.副作用とその対策/223

 d.交感神経ブロック・清水唯男,柴田政彦/224    

1.解剖および機能/224  
2.星状神経節ブロック(SGB:stellate ganglion block)/226  
3.胸部交感神経節ブロック/228    
4.胸腔鏡下交感神経遮断術/232  
5.腹腔神経叢ブロック,内臓神経ブロック/233  
6.下腸間膜動脈神経叢ブロック/235    
7.上下腹神経叢ブロック/235  
8.腰部交感神経節ブロック/238    
9.腰部交感神経高周波熱凝固法/240

 e.椎間関節ブロック・福井弥己郎/241    

1.総論/241  
2.頚椎椎間関節ブロック/241  
3.胸椎椎間関節ブロック/244  
4.腰椎椎間関節ブロック/244

 f.選択的神経根ブロック・清水唯男/248    

1.適応/248  
2.頚部神経根ブロック/248  
3.胸部神経根ブロック/249  
4.腰部神経根ブロック/250   
5.仙骨部神経根ブロック/250

 g.椎間板ブロック・内田貴久/252    

1.適応/252  
2.使用薬剤および器具/252  
3.頚部椎間板ブロック/252  
4.腰部椎間板ブロック/253    
5.胸部椎間板ブロック/255

 h.三叉神経ブロック・川原玲子/256    

1.三叉神経の解剖/256  
2.三叉神経節ブロック/256  
3.眼窩上神経ブロック/258  
4.眼窩下神経ブロック/259    
5.上顎神経ブロック/259  
6.おとがい神経ブロック/260  
7.下顎神経ブロック/260

 i.末梢神経ブロック・川口正朋/262    

1.腕神経叢ブロック/262  
2.肋間神経ブロック/266  
3.頚神経叢ブロック/267

 j.くも膜下ブロック・内田貴久/269    

1.解剖/269  
2.適応/269  
3.使用薬剤/269  
4.体位(高比重液であるフェノールグリセリンを使用する場合)/270    
5.刺入方法/271  
6.合併症/271

 k.局所静脈内ブロック・柴田政彦/273    

1.適応となる痛み/273  
2.適応部位/273  
3.手技/273  
4.副腎皮質ホルモン/273  
5.局所麻酔薬/273    
6.グアネチジン/273  
7.レセルピン/273  
8.ブレチリウム/274  
9.虚血/274  
10.非観血的関節受動術/274

 参考:コルドトミー・真下 節/275

9.刺激による鎮痛法

a.刺激による鎮痛のメカニズム・小山哲男/277 b.経皮的末梢神経電気刺激(TENS : transcutaneous electrical nerve stimulation)・大城宜哲/278

1.背景/278  
2.定義/278  
3.作用機序/278  
4.治療/279

 c.脊髄硬膜外通電法(spinal cord stimulation)・大城宜哲,柴田政彦/280    

はじめに/280  
1.適応/280  
2.手技/282  
3.合併症/282  
4.フォローアップ/282  
5.効果判定の予測/283    
6.効果に関する報告/283  
7.基礎的研究/284

 参考:大脳皮質運動野刺激法・齋藤洋一/286

10.手術療法

 a.脳神経外科的除痛法・齋藤洋一/288    

はじめに/288  
1.三叉神経痛/288  
2.舌咽神経痛/288  
3.感覚上行路遮断術/288   
4.視床下部後内側部破壊術/290    
5.大脳破壊術/290  
6.脊髄・脳刺激術/290  
7.下垂体破壊術/291  
8.オピオイド産生細胞の髄腔内移植/291

 b.整形外科的除痛法・金澤敦則,米延策雄/292    

1.脊椎疾患/292  
2.対象となる疾患/292  
3.手術療法/292

11.痛みと理学療法(リハビリテーション医療)・吉本陽二,柴田政彦/301

はじめに/301  
1.痛みに対する理学療法/301  
2.インフォームド・コンセント(informed consent)/301    
3.評価/302  
4.理学療法の実際/303  
おわりに/309

12.心理学的療法

a.認知行動療法・松永美佳子/311
b.疼痛教室・松永美佳子/315
c.自律訓練法・松永美佳子/319

13.痛みの看護・藤田洋子,吉矢生人/324

はじめに/324  
1.痛みのある患者の観察/324  
2.痛みのある患者の看護/327

索引・331

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