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血液凝固検査ハンドブック

本体価格4,854円
ISBN4-7719-5050-4 

【書籍名】血液凝固検査ハンドブック
【品番コード】05050
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改訂第2版 序

血液凝固に関する検査は,日常診療において欠くことの出来ない必須な検査項目となっており,その必要性は,疾病構造の変化,特に出血,血栓に関わる死亡統計からみても急増しているといえる。そこで本書初版の出版以来,約5年を経過し,今回の第2版は,大幅に改訂増補し,基本的検査方法の章およびDNA診断の章を新たに設け,一層の充実を計ったものである。

血液凝固検査の術式の改良と新技術の開発は急速に進められており,日常検査のための新技術を踏まえたハンドブックがあれば,実際の検査室のレベルで役に立つものと思われる。その意味では,われわれの検査室ならびに研究室で行っている日常検査とDNA診断を含む特殊検査を土台とした本ハンドブックの内容は一般病院においては少し程度が高いところもあるが,日常検査に従事している諸氏にとって,座右において便利な本であろうし,あるいは手放せない本になるかも知れない。

本ハンドブックの特徴は術式の丁寧な記述は勿論であるが,章ごとに総説的な新しい解説が添えてあり,臨床的にも検査学的にも短いながら要点を得た資料となっている。本の性格上あまり長くはないが,最新の知識を含んでおり,直接的な検査術式と併せて血液凝固の検査に関係する医師や検査技師,また,医学部や技師学校の学生にも好個の参考書となるものと思われる。

第一回の改訂にさいして,初版での執筆を戴いた,池松正次郎,浮田實,佐守友博,斎藤徳彦,鈴木正義,田村 仁,長沢 洋,羽田雅夫,山田享弘の諸先生に心から感謝する次第である。

最後に本書刊行に協力していただいた株式会社宇宙堂八木書店の八木宏社長はじめ社員の方々に謝意を表する。

平成4年4月
編集 東京医科大学臨床薬理学教室
藤巻道男
福武勝幸

目次

I.出血性傾向と血栓性傾向−診断と分類−

1.問診 藤巻道男
2.出血症状
3.止血異常の検査
4.止血異常の分類
a.血管の異常
b.血小板の異常
c.凝固因子の異常
d.線溶因子の異常

II.止血と検査

A.血栓,止血の機構について 福武勝博

1.血液凝固の促進
2.血液凝固の制御
3.フィブリンの重合
4.線推素(血栓)の溶解
5.血栓治療と検査
6.血液凝固と遺伝子DNA

B.検査の進め方 藤巻道男

1.測定法
2.スクリーニング検査
3.血小板検査
4.凝固検査
5.線溶検査
6.阻止因子検査
7.凝固・線溶亢進状態の検査

III.主な検査法と原理

A.試剤の調製

1.採血法 (高橋陽子)

a.毛細血管
b.静脈血

2.血漿試剤の調製

a.乏血小板血漿(platelet poor plasma)
b.標準血漿
c.多血小板血漿(platelet rich plasma)
d.血小板浮遊液
e.脱フィブリン血漿
f.硫酸バリウム吸着血漿

3.血清の調製
4.抗凝固剤 萩原 剛

a.EDTA(ethylene diamine tetraacetic acid)1
b.二重シュウ酸塩(double oxalate)
c.ヘパリン
d.アングロツト/ET
e.フッ化ナトリウム(sodium fluoride)
f.クエン酸ナトリウム(sodium citrate)
g.輸血用血液保存液

5.抗線溶剤
6.その他の試剤の調製

a.塩化カルシウム
b.緩衝液

7.凝固因子欠乏血漿(deficient plasma) 吉田信一
8.標準(正常)血漿(normal control plasma
9.血小板浮遊液(plateletsuspension)

B.免疫学的方法

1.単純免疫拡散法(SRID) 依藤 壽
2.オクタロニー法
3.ラテックス凝集法 佐藤 猛

a.ラテックス凝集試験(LAT)(半定量法,肉眼的判定法)
b.光学的ラテックス凝集法(定量法)

4.レーザーネフェロメトリー 福武勝幸
5.酵素抗体法 磯貝直史

a.酵素免疫測定法
b.EIA法の測定システムの分類
c.抗原測定のためのEIA法
d.抗体の測定システム
e.酵素標識抗体と増感法
f.酵素免疫測定法(ELISA)の開発 福武勝幸

C.電気泳動法 福江英尚

1.一次元免疫電気泳動法(Laurell法)
2.二次元免疫電気泳動法(CIE)
3.SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動法(SDS-PAGE)

a.SDS-スラブゲル電気泳動法

4.ウェスタンブロッテイング法 腰原公人
5.等電点電気泳動法(IEF)

D.発色性合成基質法 新井盛夫

a.タイプI
b.タイプII
c.タイプIII

E.止血検査の自動化 福江英尚

1.凝固・線溶系

a.凝固時間測定機器
b.線溶活性測定装置
c.トロンボエラストグラフ
d.合成基質測定用機器 
e.免疫学的測定法とその機器
f.ドライヘマトシステムによる血液凝固分析装置
g.多目的測定用機器
h.試薬
i.周辺機器

2.血小板系 新井盛夫

a.血小板凝集能
b.血小板放出能

IV.一般スクリーニング検査

1.出血時間測定 松本顕治

a.Duke法
b.Ivy法
c.Template Ivy法
d.Simplate法
e.in vitroの方法

2.毛細血管抵抗試験
3.血餅収縮試験 福江英尚

a.定性法(血餅収縮時間)
b.半定量法
c.Aggelerらの方法(血餅収縮度測定)

4.トロンボエラストグラフ(TEG) 佐藤 猛

V.血小板の検査

A.血小板の構造と機能 新井盛夫

1.血小板の生成と形態
2.血小板の止血機構

a.血小板粘着
b.血小板凝集
c.血小板放出反応
d.血小板機能調整とカルシウムイオン
e.血小板のプロスタノイド代謝系

3.血小板の異常

B.血小板の検査

1.血小板の形態 立山雅己

a.光学顕微鏡による外形判定法
b.血小板粒度分布の測定
c.血小板の位相差像

2.血小板数の算定

a.直接法(Brecker-Cronkite法)
b.間接法(血液像による方法)

3.血小板粘着能(停滞率) 福江英尚

a.Salzman変法
b.Hellem II法

4.血小板凝集能
5.血小板第3因子能

a.トロンボプラスチン生成試験(TGT)法
b.血小板第3因子利用能試験

6.抗血小板抗体 福武勝幸

a.PAIgG測定法
b.PBIgG測定法
c.リンパ球細胞毒試験(LCT)

7.血小板寿命の測定

a.ラジオアイソトープ法
b.生化学的方法(MDA法)

8.骨髄巨核球数
9.血小板抗原 依藤 壽
10.血小板増殖因子,トロンボスポンジン

a.血小板増殖因子
b.トロンボスポンジン

11.血小板膜糖蛋白 新井盛夫

VI.凝固因子の検査

A.凝固因子の機能と役割,細胞接着性蛋白の関与 依藤 壽

1.血液凝固因子の機能と役割

a.内因系凝固の活性化
b.外国系凝固の活性化
c.共通系凝固の活性化

2.細胞接着性蛋白の関与

B.血液凝固因子のスクリーニング検査

1.部分トロンボプラスチン時間法(PTT) 赤尾昌文

a.APTT
b.PTT
c.SPTT

2.プロトロンビン時間(PT) 山元泰之
3.トロンビン時間(TT) 腰原公人
4.トロンボテスト
5.へパプラスチンテスト(ノルモテスト)
6.クロット溶解試験(Lorand変法) 佐藤 猛

C.凝固因子定量法

1.フィブリノゲン測定法 田中朝志

a.トロンビン時間法
b.重量法
c.比濁法
d.免疫法

2.プレカリクレイン,カリクレイン,高分子キニノゲン 杉村大作

a.血漿プレカリクレイン測定法
b.高分子キニノゲン測定法

3.XII,XI,IX,VIII因子 新井盛夫

a.凝固法
b.合成ペプチド基質法
c.免疫学的測定法

4.von Willebrand因子(vWF) 福江英尚

a.vWF活性測定法
b.vWF抗原(vWF:Ag)定量法(一次元免疫電気泳動法:ローレル法)
c.二次元交差免疫電気泳動法(CIE)
d.SDS-アガロース電気泳動法によるvWF multimeric structureの解析

5.II,V,VII,X因子 新井盛夫

a.凝固法
b.合成ペプチド基質を用いた測定法
c.Laurell法
d.PIVKA測定法

6.血漿XIII因子 小池克昌

a.ラテックス凝集法
b.抗体中和法
c.一次元免疫電気泳動法(Laurell法)
d.その他の免疫学的定量法
e.生物学的活性測定法;モノダンシルカダベリン(MDC)取り込みゲル濾過法

7.フィブブロネタチン 依藤 壽

a.測定法
b.正常値
c.臨床的意義

8.ビトロネクチン 田中朝志

a.免疫学的測定法

VII.線溶因子の検査

A.線溶因子の測定と意義

1.線溶機構 緒荘和子
2.フィブリノゲン溶解(一次線溶)とフィブリン溶解(二次線溶)
3.線溶因子の測定意義

B.線溶系の検査

1.ユーグロブリン溶解時間 鈴木隆史
2.プラスミノゲン,プラスミン 山岸哲也

a.プラスミノゲン
b.プラスミン

3.プラスミノゲンアクチベータ(PA)

a.組織プラスミノゲンアクチベータ(tPA)
b.ウロキナーゼ

VIII.凝固・線溶の阻止因子

A.凝固・線溶調節機構と獲得性阻止因子 福武勝幸

1.凝固調節機構
2.線溶調節機構

B.先天性血栓傾向と凝固阻止因子

C.獲得性阻止因子

D.凝固・線溶阻止物質の測定

1.Antithrombin III(AT III) 鈴木美登利

a.活性測定
b.抗原量の測定
c.臨床的意義

2.ヘパリンコファクターII(HC II) 福武勝幸

a.HC II抗原量の測定
b.HC II活性の測定

3.ヘパリン 植田基生

a.血漿中ヘパリン濃度の測定
b.AT III-ヘパリン複合体の測定

4.プロテインC 稲葉 浩

a.プロテインCの概略
b.プロテインCの測定

5.プロテインS 吉田信一

a.プロテインSの構造と機能
b.免疫学的測定法
c.生物活性測定法
d.臨床的意義

6.α2プラスミンインヒビター(α2PI) 東邦サニ

a.免疫学的測定法 
b.合成ペプチド基質法

7.プラスミノゲンアクチベータ・インヒビター(PAI) 佐藤 猛

a.PAI-1 抗原の測定
b.PAI-1活性測定法(発色性合成基質法)
c.Active PAI 磯貝直史

8.循環抗凝血素(スクリーニング検査) 福武勝幸
9.凝固因子特異抗体

a.Bethesda法

10.抗リン脂質抗体 腰原公人

a.cross mixing test(APTT,diluted APTT)
b.kaolin clotting time(KCT)
c.tissue thromboplastin inhibition test(TTI)
d.dilute Russell's viper venom test(DRVVT)
e.platelet neutralization procedure(PNP)
f.rabbit brain neutralization procedure(RBNP)
g.ELISA-APA

IX.凝固・線溶亢進状態の検査

A.凝固・線溶系の分子マーカーとその意義 福武勝幸

1.凝固系の活性化
2.線溶系の活性化
3.血小板の活性化
4.血管内皮細胞の障害

B.凝固・線溶系の分子マーカーの測定

1.FDP 緇荘和子・磯貝直史

a.FDP測定法(FDP全体を測定する方法)
b.安定化フィブリン分解産物の測定
c.フィブリノゲン分解産物の測定
d.その他の測定法
e.臨床的意義

2.フィブリンモノマー複合体 渡辺 潤

a.フィブリンモノマー複合体凝集試験(FMテスト)
b.パラコアグレーションテスト
c.エタノールゲル化試験(EGT)

3.プロトロンビンフラグメントF1+2 鈴木隆史
4.トロンビン-AT III複合体

a.Enzygnost-TAT
b.TATテスト

5.フィブリノペプチドAおよびBβ15-42 杉村大作

a.fpA測定法
b.fpBβ15-42測定法

6.プラスミン-α2プラスミンインヒビター複合体 萩原 剛
7.組織プラスミノゲンアクチベータ-プラスミノゲン アクチベータインヒビター1複合体 磯貝直史
8.血小板第4因子,βトロンボグロブリン 香川和彦
9.血漿中トロンボモジュリン 天野景裕

X.遺伝子診断

A.遺伝子診断の目的と意義 稲葉 浩

1.病因遺伝子異常の同定・解析

a.保因者診断・出産前診断を直接的診断法によって可能にする
b.患者の病態把握に有効である
c.蛋白質の機能ドメインの解析に有効である

2.保因者診断・出産前診断

a.診断の方法とその特徴
b.遺伝子診断の意義

B.遺伝子診断の方法 賀来雅弘

1.遺伝性疾患

a.常染色体共優性遺伝
b.常染色体優性遺伝
c.常染色体劣性遺伝
d.X連鎖優性遺伝(伴性優性遺伝)
e.X連鎖劣性遺伝(伴性劣性遺伝)
f.Y連鎖遺伝

2.間接診断法

a.DNAの抽出法
b.サザン・ハイブリダイゼーション法
c.PCR法

3.直接診断法

a.直接塩基配列決定法
b.PCR法を応用したGCクランプ付加と変性濃度勾配ゲル電気泳動(DGGE)
c.1本鎖DNA高次構造多型(SSCP)-PCR法

C.凝固・線溶因子と遺伝子診断 稲葉 浩

1.フィブリノゲン
2.プロトロンビン
3.V因子
4.VII因子
5.VIII因子
6.IX因子
7.X因子
8.XI因子
9.XII因子
10.XIII因子
11.von Willebrand因子
12.アンチトロンビンIII
13.プロテインC
14.プロテインS
15.プラスミノゲン
16.組織プラスミノゲンアクチベータ
17.プラスミノゲンアクチベータ・インヒビター
18.ヘパリンコファクターII

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