ADVANCE SERIES I-9 マイクロサージャリー:最近の進歩
要旨
最近の形成外科の発達・進歩を語る時,まずその代表選手とされるのがマイクロサージャリーである。しかし今日では形成再建外科の基本手技の1つとして確固たる地位を占め,形成外科医を目指す者がもはや避けて通ることができないものとなっている。
マイクロサージャリーに関する著書も内外に数多くある現在,本書では既存の成書にすでに何回も書かれている事柄はできるだけ省き,純粋に最先端といえる ことだけに限った。今回このようなバラバラの情報を1つにまとめることにより,形成外科専門医の日常の診療に役立つのみでなく,研修医や他科の医師が形成 外科の新しい知識をいちはやく習得するのに役立つものと信じる。 (編者序文より抜粋)
I.基礎―より良い生着のために―
1.血管吻合器による微小血管吻合 吉村陽子・中島龍夫
2.マイクロサージャリーにおける Continuous Local Heparinization 稲田有史・水本 茂
3.リーチ(医用ヒル)の使用 栗原卓也
II.皮弁採取部
4.耳後部皮弁 小林誠一郎
5.腹直筋穿通枝皮弁 伊藤嘉恭
6.大腿部における連合皮弁 光嶋 勲・森口隆彦
7.上腕皮弁 上田和毅・波利井清紀
8.手部における新しい皮弁―snuff-box flap と短掌筋皮弁― 井上健夫
9.Prefabricated flap 本間賢一・杉原平樹
10.深下腹壁血管束を用いた secondary vascularised(SV)flap 百束比古・青木 律
11.Angular branch を茎とする肩甲骨移植 古田 淳
12.内胸動脈茎の皮弁 竹市夢二
13.Expanded flap 野崎幹弘・佐々木健司
14.Bridge flap と cross-leg free flap 中塚貴志・波利井清紀
15.静脈系を利用した皮弁 中山凱夫
III.再接着
16.指末節部の再接着 磯貝典孝・上石 弘
17.その他の部分の再接着 上田晃一・田嶋定夫
IV.再 建
18.頭頚部 上田晃一・原科孝雄,朝戸裕貴・波利井清紀,
小林誠一郎・大森喜太郎,平林慎一,
金子 剛・藤野豊美
19.躯幹 高柳 進,山田 敦,原科孝雄,遠藤隆志
20.四肢 吉村光生,吉津孝衛,土井一輝,
岩澤幹直,鳥居修平,藤 哲,