ADVANCE SERIES I-10 腫瘍切除後の再建外科:最近の進歩
要旨
形成外科において扱う再建外科の範囲は全身に及び,それぞれの部位において,関連各科との協力のもとに総合的治療の重要な役割を果たしてきた。再建外科 を支えた最も大きな柱は,組織移植法の進歩とその応用である。これによって機能と整容的形態の質の高い再建が可能となった。
本書は頭頸部領域全般,胸腹部,四肢,および会陰部における腫瘍切除後の再建法の進歩について,術前の分析,解剖,詳細な術式,術後の管理,合併症の予 防,および再建の結果について実践的に述べ,各著者の最新の考え方を中心に考察してある。形成外科医のみならず,関連各科の専門医にもおすすめしたい。 (編者序文より抜粋)。
I.頭蓋・顔面部腫瘍切除後の再建
1.頭蓋・頭蓋底の再建 清川兼輔・田井良明
2.眼瞼の再建 丸山 優・岡田恵美
3.外鼻の再建 森口隆彦・光嶋 勲
4.口唇の再建 秦 維郎
5.上顎・頬部の再建 金子 剛・藤野豊美
6.耳下腺腫瘍切除後の顔面神経麻痺の再建 上田和毅・波利井清紀
II.口腔腫瘍切除後の再建
7.遊離皮弁・筋皮弁による口腔再建 野崎幹弘・佐々木健司
8.大胸筋皮弁による口腔再建 田井良明・清川兼輔
9.前腕皮弁による口蓋の再建 原科孝雄
III.下咽頭・頸部食道切除後の再建
10.遊離空腸による下咽頭・頸部食道の再建 井上要二郎・田井良明
11.皮弁・筋皮弁による下咽頭・頸部食道の再建 一瀬正治
12.パッチグラフトによる下咽頭・頸部食道の再建 中塚貴志・波利井清紀・海老原敏
IV.胸部・腹部腫瘍切除後の再建
13.胸壁の再建 吉村陽子・中島龍夫
14.乳房の再建 山本有平・杉原平樹
15.腹壁の再建 佐々木健司・野崎幹弘
V.四肢の腫瘍切除後の再建
16.上肢の腫瘍切除後の再建 木下行洋・平瀬雄一
17.四肢の皮膚・軟部腫瘍切除後の再建 大塚 壽
VI.会陰部腫瘍切除後の再建
18.陰茎・陰嚢の再建 光嶋 勲
19.外陰・肛門周囲の再建 小野一郎