Dr. YOSHI☆ アメリカ開業医はつらいよ!
~留学から15年、私が見た本当のアメリカ医療~
『訴訟大国アメリカ』
『病気になったら破産?』
医学は一流、医療は?流。
びっくり、アメリカ医療の現場。
アメリカでの研修の充実ぶりは多くの人が語っており、私も異論はない。医療超大国アメリカの光の部分である。しかし、この研修期間は、教育を行うためのある意味特別な時期であり、現実的な部分、つまりお金のことを考えることはほとんどない。いったん研修を終え開業すると、それまで見えなかった、華やかなアメリカ医療のさまざまな問題点、影の部分が見えてくる。アメリカは医師過剰になっており、研修終了後の外国人医師の就労ビザ取得は至難の業である。研修修了後もアメリカにスタッフとして残れる日本人医師はごく少数である。そのような状況下で、アメリカにおける臨床研修の素晴らしさ、光の部分は多く語られるが、影の部分の情報はあまり聞こえてこないように思われる。今、日本の医療制度改革にあたり、アメリカの真似をしようとしているという話も聞く。医学教育においてアメリカは文句なしに先進国だが、現場の医療においては他山の石とすべき点が山ほどある。特に大きな問題は、医療保険と医療訴訟である。 <はじめに>より
第1章 憧れのアメリカ研修医
A.沖縄での始まり ~沖縄県立中部病院での研修~
B.初めてのアメリカ ~セントルイス小児病院~
C.南部の黒人英語に苦労する ~アラバマ小児病院~
D.天下のハーバード ~ボストン小児病院~
E.再び小児科レジデント ~ピッツバーグ・マーシー病院~
第2章 ビザが取れない!
第3章 逆カルチャーショック ~日本に一時帰国~
第4章 ピッツバーグでのグループ開業
第5章 医療訴訟に負けたら五億円!?
第6章 ハワイでの開業
第7章 健康保険のない人が三割。でもまし…
第8章 盲腸の手術で一晩百五十万円
第9章 タミフルが使えない
第10章 開業の売買?
第11章 医療訴訟保険料が二千万円
第12章 アメリカの医学生はつらいよ
第13章 召喚状が届く
第14章 そろそろアメリカ生活も終わりに
第15章 再び日本へ