専門医取得に必要な形成外科手技37 上 
口頭試問への対策

編集 『形成外科』誌編集委員会 寺師浩人
ISBN 978-4-7719-0573-3
発行年 2023年
判型 B5
ページ数 194ページ
本体価格 11,000円(税抜き)
電子版 あり
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形成外科の専門医試験、口頭試問の設問を想定した問題・解説集。加えて「概説」として、この設問を解くにあたって必要最低限の知識や学ぶべき内容を具体的に示されています。
雑誌『形成外科』に掲載された連載を単行本化した大好評の初版から、このたび8年ぶりに改訂されました。今回は実際に本試験の試験官を直近で経験した人を著者に迎え、より専門性の高い出題内容とされています。時代に即した充実の内容で、受験を予定している先生方には出題傾向を把握する意味で最適の本かと存じます。

第1章 基本手技
1 遊離植皮術の手技
2 遊離骨・軟骨移植の手技
3 ティッシュ・エキスパンダー法の手技
4 顔面皮膚欠損の治療
(1)鼻部
5 顔面皮膚欠損の治療
(2)口唇部
6 顔面皮膚欠損の治療
(3)眼瞼部
7 顔面皮膚欠損の治療
(4)頬部
8 頭蓋先天異常
9 先天性眼瞼下垂症
10 口唇裂
11 口蓋裂・顎裂
12 小耳症
13 埋没耳
14 母指多指症
15 臍ヘルニア
16 小趾列多合趾症
第3章 外傷
17 頬骨骨折
18 眼窩骨折
19 上下顎骨骨折
20 鼻篩骨骨折・外鼻変形
(下巻へ続く)

 本書は,日本形成外科学会専門医審査における口頭試問対策として 2015 年にまとめられたものでした。そして,最近の動向として日本形成 外科学会専門医制度があたらしくなりました。その中で,「10 症例」は 区分こそ変わりましたが,専門医審査で最も重要視されることに変わりはありません。口頭試問において審査されるのは,学会発表や論文でのスーパー症例の披露ではなく,形成外科専門医としてスタンダードな10症例を分け隔てなく習得してきたかにあります。
 そこで,改訂にあたり,これまでに専門医審査を実働して来られた(口 頭試問を担当された)著者に絞り,かつその専門性を重視することにしました。加えて,専攻医が実際に10症例として提出する可能性の高いものにセレクトを改 めて,37項目とさせていただきました 。内容につきましては,担当される著者の症例提示ではなく,あくまでもスタンダードな内容に徹していただくようにお願いしまし た 。したがいましてイラストを多く掲載しています。受験される専攻医の方々は,そのイラストを実際に描くことができるようにしていただきたいと思います。的確なイラストを描くことができること,すなわち10 症例を術者として計画し実行した証であると考えています。設問はほぼ全編,新設です。概説については,旧版のうち普遍的で優れた記述に関しては各著者に個別に許諾を頂いて本改訂版に流用し,内容の一貫性を持たせました。旧版著者各位のご理解にこの場を借りて深謝いたします。
 本書が将来を担う若手形成外科医の専門医としての入門書になることを願います。末筆ながら改訂版に尽力いただいた克誠堂出版編集部の大澤王子さんに心より感謝申し上げます。
2023 年 2 月                
 
「形成外科」誌編集委員会
日本形成外科学会専門医委員会 前委員長 寺師浩人