麻酔2024年1月号
麻酔科医にとっての悪心・嘔吐:その起源から治療まで
我々はしばしば悪心・嘔吐に遭遇するものの、その本質について深く考えてこなかったのかも知れない。今回、起源や生理学的な基盤から説き起こし、様々な原因で生じる悪心・嘔吐に対する合目的な治療方法まで、第一線の先生方に執筆いただいた。学問的に興味深い内容から適切な治療薬の選択まで、包括的な知識が得られる特集になれば幸甚である。
●巻頭言
教育について再考する (川越いづみ) 1
●特集
麻酔科医にとっての悪心・嘔吐:その起源から治療まで
緒言とまとめ (川真田樹人) 2
悪心・嘔吐の細胞レベルでの起源 (佐和貞治) 5
さまざまな悪心・嘔吐の病態生理学 (丸山友紀ほか) 11
術後悪心・嘔吐のメカニズムと治療総論 (城戸健士郎ほか) 19
術後悪心・嘔吐の危険因子と予防・治療 (関 博志) 27
悪心・嘔吐の遺伝的要因 (中村真理子ほか) 37
緩和ケア領域における悪心・嘔吐と治療 (田口奈津子) 45
●原著
高齢者における心臓血管手術中のレミマゾラム投与速度と術後せん妄の関連:前向きコホート研究の事後解析 (鈴木謙介ほか) 51
●症例報告
難治性てんかん患者の迷走神経刺激装置交換術中に高度房室ブロックを来した1症例 (天野江里子ほか) 58
ファブリー病による四肢末端痛にミロガバリンが著効した小児の1症例 (高山愛陽ほか) 64
虫垂切除術中に循環不全を呈した小児多系統炎症性症候群(MIS-C)の麻酔経験 (吉野和久ほか) 69
外国文献紹介 75
投稿規定 77
ニュース 83