形成外科2023年11月号
動静脈奇形症例集(1)―手足―
動静脈奇形は治療に難渋する疾患の代表の1つだが,発症頻度は高くないため扱いに苦悩することになる。本特集では,その第一弾として「手足の動静脈奇形の症例」を集めた。全国の各施設から,良い経過をたどっている症例ばかりでなく難渋例も提示し,一施設一専門家の経験を多くの読者で共有・蓄積して,次の突破口を開くことにつなげたい。
●随想
医学部1期生 (松﨑恭一) 1241
●特集 動静脈奇形症例集(1)―手足―
企画にあたって (杠 俊介) 1243
手足動静脈奇形に対する治療戦略 (高木信介) 1245
下腿切断に至った下肢Parkes Weber症候群の1例 (尾崎 峰ほか) 1253
心不全症状を来たしたParkes Weber症候群に対して塞栓-硬化療法を用いて疼痛と心機能の改善が見られた1例 (野口美帆ほか) 1259
骨間筋の部分切除を要した手背部AVMの1例 (桜庭 実ほか) 1265
左環指動静脈奇形に対して外科治療を行った若年女性の1例 (清家志円) 1271
左手の尺側半分に及ぶ動静脈奇形に対し機能温存を図った全摘出術の1例 (牧 希光枝ほか) 1275
指に限局した動静脈奇形の外科的治療―Nidusの減量と静脈皮弁による軟部組織再建の1例― (野村 正ほか) 1283
術後20年後に再発した右母指AVMの1例 (澤口里沙ほか) 1288
右上肢巨大動静脈奇形で大切断に至った2例 (長尾宗朝ほか) 1294
第Ⅱ趾partial pulp free flapで再建した小指動静脈奇形の1例 (藤澤 興ほか) 1300
切除を行わずIVRと植皮により寛解した足の動静脈奇形の1例 (古川洋志ほか) 1307
●コラム:編集委員長コラム[第51回] (細川 亙) 1312
●連載:形成外科Topics!
第15回日韓形成外科学会を主催して―伝統の伝承とAPRASへの発展的解消― (清川兼輔) 1314
●連載:みんなで考えよう! 足病カンファレンスSeason2
血行再建では治らない虚血肢に対する次の一手 LDLアフェレーシス (辻 依子) 1318
●連載:だれでもわかる手の外科の基本―アンチ丸暗記・虎の巻―
No.6 浅指屈筋(FDS)腱と深指屈筋(FDP)腱 (永竿智久) 1324
●連載:形成外科NEXT―次世代の本音―
形成手外科医のモノづくり (宇佐美聡) 1330
●連載:教室だより北~南
No.107 大阪大学 形成外科学教室 (清家志円ほか) 1332
●症例
低出生体重児の顔面に生じた乳児血管腫に対するプロプラノロール内服療法の2例 (三田村真太郎ほか) 1336
難治性眼瞼浮腫を主訴としMorbihan病と診断した2例 (須田翔太ほか) 1346
混合型先天性耳垂裂に対して耳前部からの島状皮弁を用いた耳垂形成を行った1例 (掛川莉花ほか) 1355
シリコン乳房インプラントを用いた乳房再建術後にMycobacterium abscessus感染症を生じた1例 (堀 愛世ほか) 1359
右上腕に発生した異形顆粒細胞腫の1例 (二見紘史ほか) 1364
◆外国文献抄訳 PRS Vol.151 No.3 (河合建一郎) 1370
INFORMATION 1377
投稿規定 1378