01keiseisyujyutu
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⃝前鼻棘の先端で骨膜を鋭的に小範囲切開す⃝著者は同部の皮膚は切らないが,披裂側に鼻柱基部の裾野となる組織ボリュームをもち込みたいので,口輪筋(鼻中隔下制筋)は鼻柱基部で横切りして,非披裂側の筋ボリュームの一部を披裂側に移動できるようにしている。⃝鼻腔底や側壁のライニングを剪刀先端が破⃝軟骨が破断することなく骨との接合部で離断できるように,剥離子の先端は上顎骨側にしっかり圧抵しながらスライドさせる。25◦および軟骨膜下の操作となる。れば,容易に目標の層に入れる。基部を切る方法も多い。注意点⃝披裂側の上顎骨膜上剥離の際に,眼窩下神経孔がどれくらいの位置にあるかを確認しておき,ほぼブラインド操作になる非披裂側の剥離の際に同神経血管を損傷しないための参考にする。注意点⃝鼻中隔軟骨尾側端を披裂側に離断・移動する際には,左下図のように指先を添えて,剥離子が勢いあまって組織を破って披裂内に逸脱してしまわないよう注意を払う。り,穿孔してしまわぬよう気をつける。▪非披裂側の上顎骨骨膜上を剪刀で剥がす。▪口腔側と顔面表面側などさまざまな方向から見て,剪刀の先,すなわち剥離範囲がどこまで及んでいるかを確認しながら剥がす。▪非披裂側の鼻翼が,剪刀先端を前頁左下図の矢印方向に動かすことで,容易に正中側(前頁右下図の矢印方向)に動くことを確認する。▪この移動に抵抗がある場合には,剥離範囲を確認して,追加する。▪左上図:骨膜上から剪刀先端で前鼻棘を触知する。▪右上図:前鼻棘と鼻中隔軟骨の接合部で骨膜を切開して,骨膜下および鼻中隔軟骨非披裂側の軟骨膜下に入る。▪左下図:剥離子を鼻中隔軟骨の非披裂側に入れて,同軟骨の尾側端を前鼻棘から離断しながら,正中側である披裂側にスライドさせる(矢印)。▪鼻柱基部を横切るように筋を非披裂側(◦印くらい)まで切開する。▪左右対称な鼻柱基部の裾野形状を確認する(右図)。Point⃝鼻中隔軟骨尾側端の正中化操作は,骨膜下Point⃝Millardの原法やMohler法のように鼻柱

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