01keiseisyujyutu
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⃝後耳介筋の短縮は思ったほど効果が得られ⃝聳立が高度の場合は付着位置を移動した方がよい。はじめの付着位置より耳甲介の外側にずらして,耳介の聳立角度を見ながら対称性が得られる場所まで移動し,5-0PDSで軟骨に2針しっかり縫合する。⃝皮弁にうっ血などが認められる場合には,54にくいので,軽度の例で行う。注意点⃝付着位置の移動時に,耳介を倒しすぎると外耳道に狭窄を生じる可能性があるので,外耳道形態にも注意すること。注意点⃝術後の後出血は必ず生じると考えておいた方がよい。術中出血が少なくても,手術翌日まではペンローズドレーンを必ず挿入すること。注意点⃝ドレッシングは,術後2,3日,耳介を脱脂綿や濡れたガーゼでパッキングしたうえで,ネットや包帯で若干圧迫しておく。翌日創をチェックして,血腫がないことを確認した後にドレーンを抜去する。⃝この時点で耳輪縁の若干の不整が認められても,この後のボルスター縫合や,術後の装具装着により矯正が可能である。すぐにボルスター縫合の糸を外す。⃝約5日〜1週程度で除去し,装具に変更 する。8▪後耳介筋付着位置の移動。▪大三角弁の縫合。適宜トリミングして全縫合を行う。大三角弁下にペンローズドレーンを挿入する。ボルスター縫合▪皮弁自体に圧迫が生じないよう舟状窩-耳甲介間,および三角窩-耳介頭側基部で縫合固定する。Point⃝耳介の聳立を減ずるためには,後耳介筋を短縮するか,付着位置を移動するかの2つの処置が考えられる。

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