01keiseisyujyutu
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⃝装着により皮膚炎などを生じる可能性があるので,耳も装具も石鹸で毎日洗うこと,また退院時にステロイド軟こうも処方し,適宜塗布してもらうこととする。⃝患耳を下にして寝る習慣があると,埋没の再発や耳介変形の可能性があるので,装具などによる形態維持は必須である。55われわれはしばしば耳輪脚基部にもう1つZ形成を形成し,耳輪距離の延長を行うことがある。ただしこの場合,耳介前面まで剥離を行うと同部の皮弁のうっ血を生じやすい。埋没耳の手術経験が少ない医師にはお勧めしない。9術後補助装具▪術後1〜3カ月程度,就寝時(変形が心配される場合は日中も)に装具を装着する。▪術後3カ月。耳介後面に十分な皮膚が補填され,深い耳介側頭溝が形成されている。術前と比較すると舟状窩が拡大されていることがわかる。また手術終了時と比較すると,耳輪形態がきれいな形状に落ち着いていることがわかる。SupplementsPoint⃝装具は,耳輪内縁から耳甲介にかけてのものとし,対輪形態が維持されることを目標とする。材料は何でも構わないので,おのおの先天性耳介変形の矯正に利用している材料などで作成する。われわれは熱可塑性樹脂を用いている。退院後患者にやってもらうものなので,素人でも簡単にできるよう絆創膏で固定する程度で行えるものが よい。耳輪短縮の高度の症例

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