Point 表1 国際頭痛学会の頭痛分類5)頭痛と同時に手がしびれて動かしにくくなった(○) 二次性頭痛(頭頸部血管障害による頭痛)を疑う。 頭痛は、国際頭痛学会(InternationalHeadacheSociety)から発表されている国際頭痛分類に基づいて分類・診断される。頭痛は表1のように、一次性頭痛と二次性頭痛、有痛性脳神経ニューロパチーに分類される。一次性頭痛は頭痛自体が疾患のものであり、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛に代表される。二次性頭痛は原因疾患のある頭痛であり、くも膜下出血や髄膜炎など治療に緊急を要する疾患も含まれているため、頭痛診療の第一歩は、二次性頭痛かどうかを診断することから始まる。 表2に、二次性頭痛を疑わせる所見を示す。これらの頭痛を認める場合は、二次性頭痛を疑い、特に緊急性の高い二次性頭痛の場合には迅速な精査が必要である。 慢性頭痛で病院を受診する患者は、受診までに市販の鎮痛薬(一般用医薬品)を服用していることが多く、確認が必要である。一般用医薬品の鎮痛薬にはたくさんの種類があるが、その多くは複数の鎮痛・一次性頭痛,二次性頭痛,有痛性脳神経ニューロパチー・他の顔面痛およびその他の頭痛に大きく分類される.〔日本頭痛学会・国際頭痛分類委員会訳.国際頭痛分類.国際頭痛分類(第3版beta版).東京:医学書院;2014.p.34—41より引用〕 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9.10.11.片頭痛緊張型頭痛三神経・自律神経性頭痛(TACs)その他の一次性頭痛疾患頭頸部外傷・傷害による頭痛頭頸部血管障害による頭痛非血管性頭蓋内疾患による頭痛物質またはその離脱による頭痛感染症による頭痛ホメオスターシス障害による頭痛 頭蓋骨,頸,眼,耳,鼻,副鼻腔,歯,口あるいはその他の顔面・頸部の構成組織の障害による頭痛あるいは顔面痛精神疾患による頭痛有痛性脳神経ニューロパチーおよび他の顔面痛その他の頭痛性疾患12.13.14.第1部:一次性頭痛第2部:二次性頭痛第3部:有痛性脳神経ニューロパチー・他の顔面痛およびその他の頭痛082
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