PBLDで学ぶ痛み治療
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Point  この頭痛に対して適切な治療法は何か。(○△×)をつけよ。1)他の鎮痛薬を併用する2)片頭痛予防薬を追加する3)トリプタンの内服を中止する4)トリプタンの種類を変更する5)頭痛が治まるまでトリプタンを増量する 頭痛薬の飲みすぎで頭痛が生じる、という病態があることを理解しておこう。「薬物使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」とは、急性期または対症的頭痛治療薬を3ケ月を超えて定期的に乱用(治療薬により1ケ月に10日以上、または15日以上)した結果として1ケ月に15日以上起こる頭痛とされている6)。頭痛薬を頻回に長期間内服していると、本来の頭痛の性状が変化して頭痛の頻度が上がり、頭痛薬を内服しても治まらずさらに内服する、という悪循環に陥ってしまう。薬物使用過多による頭痛は、頭痛薬の内服を中止することにより消失する。8.頭痛の鑑別と対応087解説1)他の鎮痛薬を併用する(×)2)片頭痛予防薬を追加する(×)3)トリプタンの内服を中止する(○)4)トリプタンの種類を変更する(×)5)頭痛が治まるまでトリプタンを増量する(×)設 問症例経過4 片頭痛の治療として、ゾルミトリプタンが処方された。内服すると頭痛は軽減した。その後予防的に内服するようになり、徐々に内服回数が増えた。不足分は他院でも処方を受けていた。月に10回以上は内服するようになったが、頭痛はなくなるどころかむしろ頻度が増えて、薬もあまり効かなくなってきた。ほぼ毎日頭痛がするようになり3ケ月が過ぎた。

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