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(図4)3)〕2気道評価■※1:BMI(bodymassindex;肥満指数) 体重(kg)/身長(m)2 22~23:標準 25~30:太り気味、30以上:肥満 18以下:やせ傾向、16以下:高度やせ■※2:アレン(Allen)テスト(図3) 橈骨動脈と尺骨動脈が手掌、手背で正常な交通となっている(側副血行路がある)ことを検査する方法である。 ⑧四肢の知覚障害と運動麻痺、関節の屈曲進展障害(手術体位の支障の有無) ⑨脊椎の変形と区域麻酔の穿刺体位の可否(脊髄くも膜下麻酔、硬膜外麻酔、末梢神経ブロック症例) ⑩感冒様症状(発熱、咳、痰などの問診) ⑪感染症のチェック(HB、HC、HIVなどの検査) ⑫アレルギー(消毒薬や絆創膏アレルギー、薬物アレルギーあるいはラテックスアレルギー)や血縁者の周術期の突然死 ⑬常用薬、タバコ、酒についても問診する。タバコについては入院までにどのくらい吸っていたか。風邪を引いていないのに咳や痰がでるかについて問診する。 問診と視診により気道(開口状態、歯牙、頭頸部)の診察を行う。 ①顔貌と開口状態(開口制限、2横指以上開口できるか、舌の大きさ、扁桃肥大) ②歯牙の状態(歯のぐらつき、前歯の差し歯、入れ歯を外したときの動揺/歯並び) ③マランパチ分類 ④顎関節の可動不良〔upperlipbiteテスト ⑤頸部の診察〔Delilkanサイン(図5)4)、後屈の程度や後屈時の神経症状の有無、頸部気管切開の手術痕は過去の気道確保時の合併症の可能性〕 ⑥睡眠時のいびき ⑦過去の手術の気道困難歴について評価する。マスク換気困難と気管挿管困難の予測因子として、それぞれMOANSとLEMONを利用すると見落としを防ぐことが可能である。a.マスク換気の評価(MOANS) 全身麻酔を行う前に気道確保が可能かどうかを評価する。麻酔を行うと呼吸停止と舌根沈下で、気道を開いて人工呼吸を行う必要がある。マスク換気ができなければ危機的状況に陥るため、マスク換気困難の可能性を予測する。検査側の拳を強く握らせた状態で橈骨動脈と尺骨動脈を検者が圧迫する(a).次に,被検者の拳を開かせると手のひらは蒼白となる.(b)橈骨動脈を圧迫したままで尺骨動脈の圧迫を解除すると血色が戻るが,15秒以上かかる場合(アレンテスト陽性)では,橈骨動脈穿刺は避ける.(a)図3 アレンテスト(b)6橈骨動脈尺骨動脈橈骨動脈表在手掌動脈弓尺骨動脈

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