4起こり得るトラブルと医療脱毛を行ううえで合併症のリスクはつきものである。しかし,事前にしっかり説明しておくことで患者からのクレームを防止することが可能である。今回はレーザー脱毛直後の疼痛・発赤・毛孔周囲の浮腫等,随伴症状以外の合併症について,また予期せぬトラブルを避けるために行っている当院の対策を述べる。主に熱傷や脱毛後のアレルギー反応,毛嚢炎,クーリングによる凍傷および凍瘡,硬毛化がある。持続する疼痛を伴う発赤でも,照射直後は肉眼的変化を認めないこともあるので注意が必要である(図1)。数日後に水疱,痂疲形成や色素沈着を起こすこともある。2)原因脱毛前の日焼けやスキンタイプに合わないパラメーター(波長・フルエンス・パルス幅)設定,冷却装置の設定ミス,脱毛部位のサンスクリーン剤や制汗スプレー等の付着,アートメイク,剃毛で残った毛,金製剤(抗リウマチ薬)や白金等の内服,光感受性を増強させる薬剤〔オクソラレン®(大正製薬社)やテトラサイクリン系抗生剤等〕の内服,金の糸の治療歴等図1 光脱毛による熱傷曽山 聖子541)症状1 熱 傷レーザー脱毛の主な合併症その対策
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