(辻 志穂,古田繁行,佐藤英章ほか.初期治療としての輸液療法.小児外科 2014;46:1023—26より改変引用)表2―肥厚性幽門狭窄の輸液療法第Ⅰ期(利尿がつくまで)輸液速度 20 mL/kg/h輸液組成 生理食塩水:5%グルコース=1:1または2:1の混合液第Ⅱ期(利尿がついたら)輸液量 ①維持量+②欠乏量+③喪失量 ①Holliday—Segarの式により計算する ②{健常体重(g)—来院時体重(g)}x1/2(mL)(半量補正) ③胃管より排泄される胃液量(mL)輸液組成 ①+②生理食塩水:5%ブドウ糖液=1:2または1:3の混合液 +KCl(K濃度は20 mEq/Lに調整) ③生理食塩水+KCl(K濃度は20 mEq/Lに調整)術後の無呼吸を誘発することがあります。特に術中に過換気にしてしまうと延髄の中枢化学受容器のpHが上昇してしまうので呼吸抑制が起きるので注意が必要です。ところでPSの治療は外科的なものと内科的にものがあることを知っていますか?はい,アトロピン療法です。アトロピンを内服や静注で投与すると90%近い症例で肥厚性の狭窄が解除されることが報告されていますが,効果が不確実で投与量なども確立していないなどの問題点があります3)。あと注意が必要なのは脱水が長期に渡ると末梢循環不全が進行してアシドーシスになったり,肝機能障害が起きビリルビンが上昇することがあります。このような状態になってしまった場合にはゆっくり栄養補給と細胞内脱水まで補正するので時間がかかります。指導医指導医B先生A先生9よくわりません。正解 2,5
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