)Vme(dutilpmAY=10.7 log(t)−12.6(R²=0.96)第Ⅰ章 麻酔の3要素+αを検証する第2節であろうか。5 mV10 msAB500201510200washout後の時間(sec)図1 海馬ニューロンの集合電位がデスフルランの影響から美しく・・・回復する様子400600washout開始600秒後ルランをwashoutしてPSの回復過程を10秒間隔で記録した。言い換えれば,ニューロンが麻酔から覚醒する様子をin vitroで観察したといえよう。図1に示すように,PSの振幅は対数カーブを描いて美しく・・・回復する。手術室で,われわれ麻酔科医がデスフルランの気化器をOFFにしたあとも,患者の頭の中でニューロンは図1のよう ラット■桃体海馬スライスにおいて,刺激電極を海馬放線状層に置き,記録電極を海馬CA1錐体ニューロン領域に刺入して集合電位(PS)を記録した(0.1 Hz)。詳細な方法は参考文献1)を参照。高濃度のデスフルラン(15%)を適用してPSの振幅がほとんど0になるまで抑制しておいてから,デスフルランをwashoutしてPSの回復過程を経時的に記録した(0.1 Hz)。A:PSの実際の波形を示す。デスフルランで抑制された状態から回復するまで600秒間の波形を重ね合わせた。B:PSの振幅の回復過程をプロットした。グラフ中の式は,カーブフィット解析により得られた対数式。[著者らの研究室における未発表データより]14第Ⅰ章 麻酔の3要素+αを検証するポイント❶ 全身麻酔薬による鎮静・覚醒を脳科学的にとらえてみよう。❷ 全身麻酔薬による鎮静・覚醒を修飾する要因には,どのようなものがある図1は,ラット■桃体海馬スライス(コラム1)において誘発された集合電位(population spike:PS)に及ぼすデスフルランの影響である。高濃度のデスフルランを適用し,PSの振幅がほとんどフラットになるまで抑制しておいてから,デスフ A はじめに:ニューロンの美しい目覚め鎮 静
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